特定化学物質障害予防規則の一部改正により、2022年（R04）4月1日から金属アーク溶接等作業を行う場合には、特定化学物質作業主任者の選任配置が義務付けられたことは承知のことと思います。
ところが、この作業主任者となる資格要件として実施されている特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習は、金属アーク溶接等作業だけに従事する者にとって必要以上に幅広い講習内容となっており、教育効果が期待できないため金属アーク溶接等作業に限定した内容の講習の実施が求められ省令改正が行われることになりました。
新しい技能講習の名称は、金属アーク溶接等限定技能講習で、2024年（R06）1月1日から施行されます。
よって、認定を受けた教育機関で開催される本講習も2024年（R06）1月1日以降となり、それまでの間の金属アーク溶接作業は、従来の特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習修了者から選任する必要があることに注意しなければなりません。

［まとめ］

• 特定化学物質及び四アルキル 鉛等作業主任者技能講習修了者は、これまで通り金属アーク溶接等作業の
  作業主任者として選任することが出来る。
• 金属アーク溶接等限定技能講習修了者は、金属アーク溶接等作業以外の特定化学物質を製造、取扱う作
  業の作業主任者に選任することは出来ない。
• 金属アーク溶接等限定技能講習は、金属アーク溶接等作業特別教育の上位資格ではないため、別途、作
  業者は特別教育資格を必要とする。
• 金属アーク溶接等限定技能講習は、2024年（R06）1月1日以前には実施されない。
• 金属アーク溶接等限定技能講習修了者が、特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習を受講
  する場合、科目免除はない。

詳細は、下記PDF資料から確認をお願いします。
①　金属アーク溶接等限定技能講習の概要
② 　施行通達基発0403第６号
③　（参考）パブリックコメント結果